自主配給をするということ

本日のお話はここだけの話です。


自主配給は難しい。大手の配給さんは簡単に言います。


「いや、電話かけるだけですけど。」


実績やこれまでのお付き合い、人脈がとても問われる活動です。人や所属によっては「やってください。」の一言で済む事が、自主配給では出来ません。


ミニシアターの大半は多くても2シアターくらいの小さな映画館です。客席数は100席あるかないか。でも安心してください、100席埋まるなんてほぼ奇跡、公開初日や超ビッグゲストでも呼ばない限り満席なんてほぼありません(コロナ禍に入ってからは席数が半分になったりなどで満席になる事は時々あります)。


各劇場の上映プログラムを見ていただければお分かりの通り、かなりきつきつのスケジュールで組まれています。上映が終わったら爆速清掃し、直ぐに次の上映を始めます。舞台挨拶もかなり制限があり、長くてもだいたい20分くらいになります。


そして何より劇場数が少ない。

全国広しといえどミニシアターは東京を除くと各県に1〜3館程度。かつては沢山あったらしいですが今は少なく、生き残っているのはだいたい聖地みたいな場所です。これによって何が起きるかというと、凄まじい椅子取りゲーム。劇場さんには全国各地から作品が届きます。毎月何十枚というサンプルDVDが届き、片っ端から見ていかないといけないのですが、従業員が少ない劇場は支配人自らが選定したりしています。だからもうはっきり言うと、劇場にサンプルDVDを送っても見てもらえません。


どうしたら見てもらえるか。それは、これまでにお付き合いがあるか、よほど集客(宣伝)力があるか。流行しているか。地元の方からのリクエストが多いか、です。


「でも大手の作品だからといってもインディーズとさほど集客変わらないのでは?」


そう思われるかもしれません。実際そうです。でも同じくらいの集客なら、これまでお付き合いのある配給さんと、となるのが普通です。更に、コロナの影響で休館したり時短になったりした事で、公開予定だった作品が延期されました。数ヶ月後に延期されたりすると、本来ならやれるはずだった枠が1つ減ります。そして待機作品が増えます。次に、新たな映画が制作されます。それが大手配給の作品なら、それをやらないといけなくなります。上映候補の待機作品から何れかを減らさないといけない、となります。そしてインディーズ枠を減らそう、となります。だから交渉の席に座る事がそもそもできないのです。電話口でだいたい断られます。


以前、草場さんがツイートしていました。


「ロングランということではなく、一歩一歩なんとか!なのです!」



次回。広島上映に向けて



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